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Googleは自社の機能をテレビやラジオ、ステレオなどにも広げようとしている。テレビに関しては、ビデオやゲームを提供するオンデマンドサービスを準備しているようだ。

 ネット検索企業Googleは、これまでになく本格的に家電向け機能を準備しているようだ。

 ここ数週間のうちに、Googleは自社のテレビ・ラジオ製品をテレビ、ステレオ、ラジオ、携帯電話に対応させるためのスタッフを探し始めた。

 テレビに関しては、同社はビデオやゲームを提供するオンデマンドサービスを準備しているようだ。同社は、インターネットベースのインタラクティブテレビ、パーソナルビデオレコーダー、ビデオオンデマンド、詳しくは不明だがCATV事業者が提供する機能についての経験を持つソフト技術者を募集している。

 Googleにはテレビ関連の求人が少なくとも3種ある。1つはプロダクトマネジャー、残る2つはテレビ技術エンジニア。勤務先は米カリフォルニア州マウンテンビューとワシントン州カークランドだ。

 Googleのラジオ関連のプロジェクトでは、少なくとももう2人スタッフを雇う予定だ。勤務地はカリフォルニア州ニューポートビーチ。職種の説明を読むと、Googleはネット検索・広告機能をdMarc Broadcastingのシステムにさらに本格的に組み込んでいるようだ。

 Googleは1月に、4500本を超えるラジオ放送(ラジオ局上位50局のうち40%を含む)に広告を配信するdMarcを買収した(1月18日の記事参照)。

 Googleのネット検索、メッセージング、地図検索は主にパーソナルコンピュータに限定されているため、このように機能を拡大すれば同社にとってメリットになる。

 今出回っているテレビ、ステレオ、携帯電話の数がパーソナルコンピュータを大きく上回っていることを考えると、ある意味では、Googleはまだ初歩の段階にいるにすぎない。

 テレビやラジオに機能を拡大すれば、Googleはより競争力の高い広告パッケージを企業に提供できるようになるだろう。それは同社が必要としているものだ。

 PC以外の分野に関しては、Googleは主なライバルのMicrosoft、Yahoo!、AOLに後れを取っている。

 またテレビやラジオへの進出は、投資家からのプレッシャーに応えての動きかもしれない。投資家らは、年間ネット広告収入がいずれ頭打ちになることは避けられず、Googleにはそうなった時への備えができていないのではないかと懸念している。

 「Googleが失敗する可能性は数百万通りもある」とJupiterResearchのアナリスト、バリー・パール氏は語る。「だが良い面を見ると、(Googleに)内在するポテンシャルとライバルを出し抜く可能性は莫大だ」

 Googleの広報担当者に本稿についてのコメントを求めたが、同社が進めている取り組みについてはほとんど明かさなかった。

 この担当者は電子メールに次のように記している。「Googleは常に、世界中の才能ある人材を求めている。残念ながら、現時点では職種説明欄に書かれている以上のことは話せない」
(2006.4.4/IT Media)
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