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 KDDIは、高品位(HD)映像をインターネット・プロトコル(IP)方式により高画質・低遅延で送る圧縮伝送技術を開発した。画像圧縮の国際標準「JPEG2000」を取り入れ、これに独自の圧縮手法を加えた。毎秒50メガビットの回線で処理遅延を0・05―0・1秒以内に抑え、違和感のないテレビ中継が可能なレベルを実現した。回線などに負荷をかけず伝送できる新技術として注目されそうだ。

 新しい圧縮伝送技術は、子会社のKDDI研究所(埼玉県ふじみ野市、秋葉重幸所長、049・278・7450)と共同で開発した。MPEG2より遅延時間を最大で10分の1以下に短縮できるJPEG2000を採用し、これに独自の処理技術を加えHD映像を効率よく圧縮できるようにした。

 また受信側で検知した通信網内のパケット損失状況を送信側に通知し、送信側が網内の実効速度を予測して送出を制御する機能を導入。インターネットで大容量のHD映像を伝送する際に課題となる輻輳(ふくそう)によるパケット損失や、出力低下による画質劣化を防いだ。

 重要度の高い映像情報を優先的に送出する優先制御も取り入れ、パケット損失が発生しても映像劣化が起こらないようにした。

 KDDIは、この技術によるIP―HDTVコーデック装置「JH―3000N」をNHKの協力を得て試作、24日に米ラスベガスで始まる全米放送協会展(NAB2006)に展示する。06年度中にも実用化する方針で、HD映像を扱う放送局や医療分野、法人のテレビ会議向けなどに販売する。価格はMPEG2対応装置と同程度の700万―800万円に抑えたいとしている。

 HD映像を非圧縮伝送するには、毎秒1・5ギガビットという大容量回線が必要で、通常は画像を圧縮して伝送している。 ただ、現在一般的に用いられるMPEG2などの圧縮伝送方式は、映像信号の処理で0・3―0・5秒程度の遅延が発生する。生中継やテレビ会議など、対話が必要な場面で違和感が生じていた。
(2006.4.20/日刊工業新聞)
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