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マイクロソフトは4月20日、企業向けに年末に発売予定の「Office 2007」の概要をパートナー企業向けに公開した。各ソフトはユーザーインタフェース(UI)を一新し、使える機能をタブで切り替えて分かりやすく表示するようにしたほか、グラフ作成などのグラフィックス機能を10年ぶりに刷新するなど、3年ぶりのメジャーアップデートにふさわしい内容になりそうだ。
Office 2007は、2003年10月に発売された現行製品「Office 2003」以来のメジャーバージョンアップ。中核となるワープロ「Word」、表計算「Excel」、プレゼンテーション「PowerPoint」、データベース「Access」のほか、Tablet PCの手書き機能を活用できる「OneNote」、「FrontPage」の後継製品となる「SharePoint Designer」、Microsoftが買収したP2Pコラボレーションソフト「Groove」などで構成される。 各アプリケーションのセット製品のラインアップは「Standard」「Professional」「Professional Plus」「Enterprise」。含まれるアプリケーションは以下の通り。 製品名 アプリケーション Standard Word、Excel、Outlook Professional Standard+Access、Publisher Professional Plus Professional+InfoPath Enterprise Professional Plus+Groove、OneNote ●「結果指向のUI」に WordやExcelなどの中核アプリケーションではUIを一新した。従来の「挿入」などのメニューをタブ化。このタブを切り替えると、タブ下の「リボン」と呼ぶ部分に必要なコンポーネントを表示・使用できる形にした。 「Officeに欲しい機能をユーザーに聞くと、10人中8~9人は既に実現されている機能を挙げる。つまり必要な機能が見つからないことが課題になってきた」──マイクロソフトインフォメーションワーカービジネス本部の田中道明マネージャはこう話す。1989年に発売された最初のWordに搭載されたコマンドは約100。これがWord 2003では約1500にまで増え、「10年以上前のUIでは困難」(田中氏)になってきた。 タブ機能を、マイクロソフトは「結果指向のUI」と呼ぶ。例えばPowerPointの場合、タブは「スライド」「挿入」「デザイン」「アニメーション」「スライドショー」「校閲」「View」──を左から右に配置し、「スライド作成作業の流れに沿ってコマンドを整理した」(田中氏)。リボン内のコンポーネント配置はXMLで記述されており、カスタマイズが可能という。 Office 2007では、Word、Excel、PowerPointでMicrosoftが推進するXMLドキュメント規格「OpenXML」ファイルフォーマットを採用する。各アプリケーション間でデータ交換を単純化し、連携を高めるのがねらいだ。 ファイルの拡張子は「.docx」「.xlsx」「.pptx」と標準で末尾に「x」が付く。現行のファイル形式との互換性は維持し、新形式のファイルをOffice 2000/XP/2003でも「保存」「開く」が可能にする「File Format Compativility Pack」をOffice Updateなどから無償提供する予定という。 WordやPowerPointから“公式”にPDF保存が可能になったのもOffice 2007の特徴だ。 Office 2007は現在β1を配布中。4~6月期中にβ2をリリースする予定。企業向けボリュームライセンス販売は年末の予定だが、小売り製品はWindows Vistaと同様、2007年にずれ込むことを明らかにしている。 (2006.4.20/ITmediaニュース) PR |
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